金の価値と価格

最も愚かな金の持ち方は、金を持っていることによって、イライラしたり不安になったりしてしまうことです。
せっかく何かの縁で金を持つようになったのに、「買値より3割も下がってしまった。少し下がったあの時に思い切って一度売っておいて、大幅に下がった今買い戻せば少ない損ですんだのに」と悔やむ。
また、「国際紛争が起こっても、金価格が上がらないばかりでなく、かえって下がってしまうのはおかしい。今日こそ上がるに違いない」と、購入先へ電話を入れたり、テレホンサービスの金価格が仕事中も気になったりする。
あるいは、底値だと思って買ったのに、ズルズルと値下がりして、毎日不安にかられている人もいます。

「金は安心を買う」といわれてきました。
しかし、なぜ金を持った為にかえって心の安定を失うということになるのでしょうか。

それは1970年代から80年代にかけて「金の価値と価格の分離現象」が起こったことを認識していないからです。
金の価値は変わらないが、金の価格は大きく変動するようになったことを見逃していると、金の動きはますますとらえどころがなくなり、不安やイライラの原因となります。